逆転無頼カイジ19話

残る喚問は、最後の三段クル―だけとなった。カイジの軍資金の残りは、2000万円。残り、打てる球の数は、5000発となった。
 カイジが、三段クル―が100%入らない理由を話しだす。それは、奥から入る球は、穴のまわりを隆起させることで、前から入る球は、傾斜させることで、入らなくしいているというものだった。傾斜させるというのは、緻密に、クル―と、台そのものと、台を置いている地面自体を少しずつ傾けることで、打ち手に気付かれることなく傾斜を作りあげているというものだった。
 これらを、カイジは、球の動きや、一条の行動から見抜いたのだ。カイジの観察力は、凄すぎる。
 しかし、カイジがすごいのは、仕掛けに気付いたことだけではなかった。手前への傾斜を、球が入りやすい奥への傾斜に変更するために、ビル全体を傾けてしまったのだ。しかも、工事なしで。
 それは、元々、カジノ周辺の地盤が緩いことを利用して、ビルの片側に、20トンの重りをのせて、じわじわと一方向を地盤沈下させていくという方法だった。そして、その重りというのは、ビニールシートに入れた水だった。ビニールシートならは、軽くコンパクトになるため、持ち運びが簡単だ。その中身は、蛇口をひねれば、いくらでも出てくる。重りと言えば、土嚢など固体を想像するが、水を重りに使うと言う発想は、斬新であり、その斬新さがあったからこそ、一条の目をかいくぐることができたのだろう。

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